【 時系列による北村慈郎免職問題の経過とその問題性 】

 (紅葉坂教会信徒谷口尚弘作に北村が付加)

(1)第36/21回教団総会(2008年10月21-23日)

  ① 議案41,42,43号:教師退任勧告取り消し・撤回・無効に関する件⇒否決
  ② 議案44号:常議員会による戒規申立てを無効にする件⇒可決
  ③ 議案46号:聖餐について協議の場を設定する件⇒時間切れ廃案

(2)戒規申立ての提訴者

  ① 教規に規定はない
  ② 先例集96(1980年7月信仰職制委員会答申)

  • ・役員会 但し常置委員会を通じること
  • ・教区常置委員会

(3)山北宣久議長の豊富(2008年11月29日発行「教団新報」第4663号)

  ・多様性が強調されるが違法聖餐は多様性の中に位置づけられるとは思っていない。
  ・聖餐を巡る対立が教団分裂に突き進んではならない。
  ・未受洗者への配餐をこれみよがしに実行することも、
   戒規をちらつかせて脅かすことも自重しなければならない。

(4)戒規へ向けてのその後の動き

 ① 北紀吉東海教区議長から戒規申立人について諮問(2009年2月10日)
   ・「先例集96は妥当か?」
 ②信仰職制委員会答申(2009.3.11)
   ・「現行の教団諸規則には戒規発動主体を特定する条文はない」
   ・「但し、これは先例集96を否定するものではない」

(5)教師委員会からの申立てについて諮問

  ① 教師委員会は前記答申について詳細説明を信仰職制委員会に諮問
  ② 信仰職制委員会答申(2009.7.7.)
   ・戒規申立人について定めた条文はない。理論上はだれでもなれる。 
   ・しかし、申立ての乱立を防ぐため、先例集96がある。
   ・発議機関を教団規則で定めるまでは、先例集96は暫定指針に過ぎない。
   ・発議機関が規則を作る場合にも、先例集96を無視できないが、これに縛られることはない。

(6)戒規申立て受理にいたる経過

 ① 2009年7月 7日  信仰職制委員会答申
 ② 2009年7月13日  教師委員会内規改正
 ③ 2009年7月31日  信徒常議員小林貞夫他6名(全て信徒常議員)戒規申立て
 ④ 2009年9月16日  教師委員会申立て受理
 ⑤ 2009年10月19~20日 常議員会に教師委員会から申立て受理した旨報告
                      (北村、この時はじめて提訴を知る)

(7)質問書(紅葉坂教会→教師委員会)(2009.10.28)

 ① 教師委員会が申立てを受理した根拠
 ② 教団総会決議に違反すること(申立ては一事不再理に抵触すること)
 ③ 申立書を北村に開示すること

(8)教師委員会からの面談日程(2009.10.28)

 ① 教師委員会・雲然俊美調査委員長から北村へ面談要請
 ② 北村は教師委員会への質問書を同封し、回答を受けてから検討する旨回答。出席を拒否していない。
 ③ 北村本人には戒規申立てを受理したことの通知はなされていない。

(9)教師委員会からの回答(2009.11.4)

 ① 信仰職制委員会の答申を受け、内規を改正し、申立てを受理した。
 ② 教団総会の議決は手続き不適切が理由。今回は新たな答申に基づくものなので、
   一事不再理にあたらない。
 ③ 申立書は他の案件に波及するので、開示はできない。
 ④ 教規の解釈については信仰職制委員会に問うてほしい。
 ⑤ 戒規は裁判ではない。信仰の指導を戒規という仕方で検討する。必要があれば戒規を適用する。

(10)紅葉坂教会から信仰職制委員会への諮問(2009.11.11)

 ① 教師委員会の内規は教団諸規則に該当するか。
 ② 先例集96が暫定指針であるならば、「未受洗者陪餐について」の答申も暫定指針ではないか。

(11)北村牧師に免職処分(2010.1.26)

 「通告 日本基督教団正教師 北村慈郎殿
   貴殿が、聖礼典執行に関し、度重なる勧告を受くるにも拘らず、日本基督教団教憲および教規に
  違反し続けていることを認め、かつ、日本基督教団常議員として教会の徳を建つるに重大な責任を
  有する者たることに鑑み、教規第141条、戒規施行細則第1条及び第4条(4)による免職処分とする。
             2010年1月26日 日本基督教団教師委員会委員長 松井 睦 」

(12)信仰職制委員会答申(2010.1.26)

 2009年11月11日付紅葉坂教会からの諮問に対する答申
 ① 2009年7月13日改定された「教師委員会の戒規適用に関する内規」は、教団諸規則に該当しません。
 ② 「未受洗者の陪餐について」と題する答申は、教規第135条、136条、138条の諸規定から
   直接導き出される結論を示したもので、暫定的な指針ではありません。」
  (北海教区議長久世そらちさんの「教師委員会の『内規』について」という諮問への答申も参照。
   「(戒規発動の要請主体に)ついては教師委員会が先の信仰職制委員会2009年3月11日付答申、
    および2009年7月7日付答申の通り、先例集96を指針として尊重することを望みます。」)

(13)教団信仰告白の決定

 1955年 第5回教団総会で教団信仰告白を採択。
  ただし、「解釈に疑義を生じた場合は、規則以前に神学的な場を設定しなければならない」とした。

(14)紅葉坂教会から異議申立書(2010.2.7)

  紅葉坂教会役員会及び北村から教師委員会委員長宛に提出
 ① 調査委員会の開催もなく、戒規申立て理由も通知せずに処分決定できるか。
 ② 北村の行っている聖礼典は教憲教規のどこに違反するのか。
 ③ 「度重なる勧告」とは何か。
 ④ 「常議員として教会の徳を建つるに重大な責任」とは何か。
 ⑤ 戒規施行細則第1条の後半部分をどう理解しているか。
   (但し本戒規は、その適用を受けたものと神との関係を規定するものにあらず)

(15)北村慈郎牧師上告

 ① 2010年2月12日 北村から山北議長へ上告書提出
  (上告しないと即日発効のため、教師委員会決定を認めたわけではないが、不本意ながら上告した。)
 ② 戒規処分に不服があるときは教団総会議長に上告することができる。上告を受けたとき、
   議長は通告を受けた日から14日以内に常議員会の議を経て、審判委員若干名を挙げ、
  これを審判させる。審判委員において決定したものを最終決定とする(戒規施行細則第6条)。

(16)上告審判委員の選任

 2010年2月16日第4回常議員会
  山北議長は上告審判委員の選任に当たり、戒規申立て者及び被申立者を当事者として
 審議から外すように提案。しかし、審議の末否決。常議員全員で採決。
   ⇒ 公平性保持の観点から通常では考えられない。多数の論理による不条理な決定。

(17)紅葉坂教会から「抗議と要望」提出(2010.3.14)

 教師委員会の戒規適用の審議過程において重大な瑕疵がある。
 ① 公正・公平性が保たれていないこと。
 ② 手続きが不適正であること。
 ③ 弁明の機会が保証されなかったこと。
 ④ 以上は重大な人権侵害に相当する。
 ⑤ 教師委員会は審議プロセスを検証し、再検討するよう要望する。

(18)教師委員会は公正・公平か?

 ① 戒規申立て理由の不開示。
   ⇒北村は反論準備が出来ず、一方的な尋問に終始するおそれあり。
    反論のための自衛権が無視されている。
 ② 北村は免職決定後も小林貞夫以外誰が申し立てたのか、申立て内容も知らされていないまま、
   免職処分の決定を受けた。⇒現代の暗黒裁判。
 ③ 内規を改正して、委員会が戒規申立てを事実上促している。

(19)手続きは適正か?(その1)

 ① 一事不再理の原則に反している。
  第36/21回教団総会は常議員会による戒規申立ては違法と決定。
  今回は信徒個人の体裁を取っているが、その身分は常議員。
  実質的には同一主体による同一理由(と考えられる)。
  およそ、教師の身分に関わる不利益処分には厳密に一事不再理の原則が適用されるべき。

(20)手続きは適正か?(その2)

 ① 戒規申立て者
  先例集96は教会や教区の自治を尊重し、戒規申立ての乱立を防止する意味で妥当。
 ② 戒規申立ては誰でも出来るとしても、その手続きは教会役員会または教区常置委員会を
   通して行われるべきもの。
 ③ 内規改正を申立て受理の根拠にしているが、内規は教団諸規則に該当しない(信仰職制委員会答申)。   ⇒内規を根拠とすること自体が違法。

(21)弁明の機会を与えない

   北村は戒規申立て受理の理由と手続きに疑問があるため、信仰職制委員会に諮問した。
   教師委員会からの出席要請に対し、答申がでるまで待っていただきたい旨回答。これは3回
   繰り返され、委員会への出席を拒否してはいない。
   しかし、教師委員会は出席の意思なしと判断し、弁明の機会を与えることなく、免職処分を決定。
    ⇒重大な人権侵害、名誉毀損。

(22)北村上告理由書を審判委員に出す(2010.4.10)

  審判委員会委員長から上告理由書の提示を求められる。

(23)神奈川教区総会議案(その1)

  議案第8号
   教団総会に「聖餐のあり方について慎重かつ十分に論議する場を設置する件」を
  議案として提出する件
   修正動議 15/170で否決。
   本議案  95/170で可決。

(24)神奈川教区総会議案(その2)

  議案第9号
   日本基督教団教師委員会による北村慈郎教師に対する免職戒規適用の無効を確認する件
  ① 第36/21回教団総会で否決された第44号議案の再議。
  ② 「教師委員会の内規は教団諸規則に当たらない」との信仰職制委員会答申から、
    教師委員会は越権行為。
   96/168で可決。

(25)教団総会に議案整理委員会設置(2010年7月12-13日開催第5回常議員会で)

  教憲教規に矛盾する議案は提出できない。上程するか否かは総会判断とする。
 ・上告審判委員の決定は最後決定(戒規施行細則第6条)。したがって総会といえども
  これに矛盾する判断は下せないという意味か?
 ・神奈川教区総会議案第9号は教団総会議案にはならない?

(26)北村代理人から山北宣久教団議長への質問に対する回答(2010.8.10)

 ① 上告審判の審判手続きを定める規則の有無⇒規則、細則は無い。
 ② 口頭審理の有無⇒審判委員会が判断すればあり得る。
 ③ 上告審判における代理人の選任⇒代理人選任は不適当。
 ④ 審理公開の有無⇒審判委員会は非公開で行われている。
 ⑤ 上告人に陳述機会提供の有無⇒審判委員会が必要と判断すればあり得る。
 ⑥ 上告理由を裏付ける書類、記録等の提供の可否
   ⇒委員会に提出された資料は委員会においてのみ扱われるべきもの。原則として提供は出来ない。
 ⑦ 上記②~⑥を否とする根拠⇒明文の規定はないが、戒規の本質と目的から判断されるべき。

(27)議長回答への疑問(1)

 ① 審査手続きに規定はない。戒規の本質と目的から判断すべき。
   ⇒本質と目的は「戒規は懲戒ではない」、「上告は裁判ではない」ということか?
   ⇒免職は社会通念上は懲戒である。懲戒にあらずといっても、それは教団独自の見解。
   ⇒上告は裁判ではないと文理上言えても、身分剥奪という不利益処分であるのは事実。
    適正手続きが求められる。裁判にあらずとして、適正手続きを不要とする論拠にはならない。

(28)議長回答への疑問(2)

   審査手続きに関し、明文の規定はない。
   ⇒規定がなければ事実上審判委員会の自由裁量といわざるを得ず、適正手続きに真向から抵触する。

(29)北村代理人から教団議長及び上告審判委員長への要望

 ① 上告審判の審判手続きを定める規則・細則を定めてから審理すべきこと。
   ⇒恣意的運用を防ぐため。
  (参考)日本改革派教会は「教会規定・訓練規定」の中で戒規について詳細な規則を定めている。
 ② 戒規申立て書を開示すること。
   ⇒北村は弁明したくても、その内容が判らない。

(30)審判委員会、北村の上告を棄却し、教師委員会の戒規免職処分を
    可とする結論を出す(2010.9.15)

(31)教団議長名による「上告に対する審判結果について(免職決定の通知)」(2010.9.21)が
    北村牧師に届く(2010.9.22)。北村牧師の他に紅葉坂教会宛と教区議長宛に同様の文書が
    届く

  ・ 北村は日本基督教団教師の身分を失う。
  ・ 日本基督教団紅葉坂教会主任担任教師の職を解かれる。
  ・教団総会議員若しくは教区総会議員に選ばれ、又教団若しくは教区の教務に従事することが
   できない。 
     ⇒各個教会の牧師の招聘権及び教区の選任権は一切認められず、
      各個教会と教区は何も言わずに教団の言うことに従いなさいということ。

(32)現在の教団の問題点

 ① 聖餐論の欠如。
    ⇒聖書より教憲教規の重視。
 ② 会議制(適正な議論、ルール)の崩壊。強引な多数決による決定の横行。
 ③ 話し合う雰囲気の喪失。違いを認めず、排除の姿勢。

(33)免職処分決定による今後の影響

 ・ 未受洗者配餐を行っている教師に対して、たった一人でも戒規申立てを行えば、
   次々と処分が可能となる。

(34)紅葉坂教会の主張

    聖餐のあり方については、教団が専断的に決定すべきものではなく、全国の教区、教会の見解や
   希望を聴取し、十分な議論を重ねた上で、統一するか各教会の自主性に委ねるべきかを決めるべきで
   ある。

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